No.1 マンタ

石垣島の人気No1はなんといってもマンタ。世界有数のマンタ遭遇率を誇る石垣島にはこの巨大な生物が優雅に泳ぐ姿を見るために、世界中からダイバーが集まっています。

石垣島と周辺離島にはマンタスクランブル、マンタシティ、ヨナラ水道、黒島、パナりマンタポイントなど複数のマンタポイントがあり、1年を通じてマンタをみることができます。

もちろん自然相手ですので100%というわけにはいきませんが、タイミングが合えばほぼ毎日同じポイントで何枚ものマンタが乱舞しているのを観察できることもあります。

No.2 コブシメ

コブシメは大きさ50cm以上にもなる世界最大級のコウイカ。2月から5月くらいには浅場の枝サンゴが密集した場所に集まり、交尾・産卵するのを観察できます。

1匹のメスを巡ってオス同士が繰り広げる戦い。足を広げると同時に体表の形や色を目まぐるしく変化させるのは圧巻です。産卵時にメスはその足をくちばしのように揃えてサンゴの間に差し込み、ピンポン玉のような卵を産みつけます。この時期のコブシメはそれほどダイバーを恐れないので、かなり近くで観察することも可能です。

No.3 ウミガメ

ウミガメは石垣島西側の大崎や黒島といった場所で一年中見られますが、比較的どこにでも出没します。石垣島で見られるウミガメは多くの場合アオウミガメですが、時折タカのくちばしのような口をしたタイマイも見かけます。

時折呼吸のために水面に上がってきますが、水中にいるときはほとんどの場合岩場でお昼寝です。ダイバーをほとんど気にしないので一緒に写真を撮るのも簡単。でも他の生物同様、カメに触れることは厳禁です。

No.4 ハナヒゲウツボ

ウツボというと地味で怖いイメージがありますが、ハナヒゲウツボは鮮やかな色をした可愛らしい生物です。普段は巣穴から20-30cmくらい体を出してゆらゆらさせ、捕食する小魚が来るのを待っています。ごく稀に巣穴を出て泳いていることがありますが、体調は100-120cmほどにもなり、ヒラヒラしたリボンのような体型をしているため、英語ではリボンイールと呼ばれます。

ハナヒゲウツボは初めはオスとして生まれ、その後性転換します。幼魚の時は真っ黒な体に背鰭と鼻先とあご先が黄色で、成長するにつれて体の部分は鮮やかな青色へと変化します。そしてその後性転換してメスに変わり、体の色は黄色になります。

No.5 エンマゴチ

比較的浅場のサンゴ礁域砂場によく見られます。体調は60cmほどで、普段はほとんど泳がず海底にじっとしています。がれ場に溶け込む地味な色の魚で、ワニのような姿をしているため、英語ではクロコダイル・フィッシュと呼ばれています。

カモフラージュ上手で一見地味な魚ですが、近くで見てみるといくつにも枝分かれした綺麗な虹彩皮膜が目を覆っています。ダイバーが近づいてもほとんど動かないため、水中写真の被写体としても人気です。

No.6 アカククリ

アカククリは体長30cmくらいの魚で、群れを作ってゆったりと泳ぎます。石垣島の名蔵湾では一年中見かけることができる魚です。

アカククリと似た魚でツバメウオがいますが、口元が尖っているのがアカククリ、口元が尖っておらず腹ビレが黄色いのがツバメウオです。名蔵湾で見かける群れにはこれらが混在しているものもあります。

アカククリは時々ホンソメワケベラという小さい魚たちに体についた寄生虫などを食べてもらい、クリーニングしてもらうことがありますが、この時銀色だったアカククリの体の色は黒っぽく変色します。気持ちいいいというサインでしょうか。

No.7 ミナミハコフグ

ミナミハコフグは成魚になるとなかなか迫力のある、比較的地味な色をしたフグですが、幼魚の時は鮮やかな黄色い体、黒い水玉模様に小さなおちょぼ口と非常に可愛らしい魚です。

浅い岩場に単独で住んでおり、体色が鮮やかなこともあり比較的見つけやすい魚です。小さいものでは1cm以下と非常に小さく、外敵から身を守るために岩場の隙間に身を隠し、ちょこちょこと動き回っています。

可愛らしい魚ですが、外敵から襲われた時には皮膚の表面から有毒な粘液を出すことも知られています。

No.8 サメ

サメというと怖いイメージがありますが、世界には約490種ものサメがいるとされており、そのうち人間に危害を加えたことがあるのはホホジロザメ、イタチザメなど30種程度だと言われています。石垣島ではこうした危険なサメに遭遇することはまずありません。

石垣島で見かけるのは主にネムリブカで、時折サカタザメなどが見られます。

No.9 ウミウシ

ウミウシはどこの海でも見られますが、なんといっても種類が多くてカラフルなものが多く、楽しめる生物です。

大きいものでは5-10cmくらいのものもありますが、多くは1-2cm程度と小さく、探すのは大変。でもよくみると鮮やかな色や形のものが多く、ほとんど動かないので水中写真の被写体としてはもってこいです。

一年中見かけられますが、水温の低い冬場の方が数は多くなります。

No.10 エビ

エビも種類は非常に多く、それほど早く動き回らないので、水中写真の被写体としては人気です。

体長30cmほどにもなる伊勢エビのような大型のものもいますが、多くは2-3cmの小さなもので、探すのが大変なことも。

写真のウミウシカクレエビはナマコなどに寄生していますが、一生懸命逃げ回るので、写真撮影はなかなか大変です。